身体と心の関係

身体と心の相互作用はとても強力です。
小学校の学芸会の前に緊張してお腹が痛くなったり、心臓がドキドキしたり、ほとんどの方は心が強く緊張した時に身体が何らかの反応をすることを経験したことがあると思います。

心や脳が緊張すると脳から出ている自律神経やホルモンに影響が出ます。迫り来る危機に備えて身体は戦闘体勢に入り、呼吸を荒くさせたり筋肉を緊張させ、心拍や血圧を上昇させて戦いに備えます。逆に食事や排泄をしている場合ではないので戦いに必要のない胃腸の働きなどは止めてしまいます。

学芸会のように1日限りで終わるもの、もしくは期限の決まった緊張やストレスであればそれが終わってしまえば身体の症状(食欲がない、眠れない、ドキドキする、筋肉が緊張するなど)も消えます。しかし、長期にわたる心の緊張状態やストレスでは身体の症状も長く続くことになり大きな病気を発症してしまう原因の1つになります。

食事や喫煙など生活習慣の影響が大きいイメージのある糖尿病や高血圧・喘息・心臓病・胃腸病・がんなどの病気も長期の緊張やストレスが原因の一端となっていることが多くあります。

HALIDAにいらっしゃるお客様の中にも首や肩がこる、頭痛、胃痛、食欲不振など身体の症状➕実はすごくストレスがたまっているんです!という方がよくいらっしゃいます。緊張やストレスの自覚は個人差がとても大きく、身体はガチガチだけど元気です!という方もいますが、お話を伺っていると頑張っていらしてストレスもあるのだろうなと感じます。

鍼灸で精神的な疲れや症状を取ることはできますか?という質問をされることもあります。身体と心は相互に関係し合っているので、お身体を触らせていただいて緊張を取れば心の緊張も和らぐかと思います。

東洋医学では感情(心)は五臓(身体)に収められているとされています。例えば、怒りの感情は肝の臓に収められているとされ、怒りっぽいひとは肝を病みやすいもしくは肝が病んでいる人はイライラしたり怒りやすくなるといわれています。
どこかの臓が弱すぎたり強すぎたりしてしまうと心も身体もバランスを崩して病が現れると考えるのです。

暑かった夏が終わり、寒い冬がきます。季節の変わり目は寒暖差が大きく、体温調整にエネルギーが必要なので自律神経のバランスが崩れることもあります。風邪も流行ってくる時期なのでお身体をどうぞご自愛ください。